双十一(独身の日)速報!アリババ1682億元、JD京東1271億元は本物??

今年も恒例の双十一(ダブルイレブン、独身の日)が終わりました。日本でもダブルイレブン(独身の日)関連の報道が年々増えているような気がします。

配達、受取り、返品など、しばらくの間、中国現地は騒々しいと思いますが、各主要モールの売上実績値は発表されています。昨年2016年、独身の日セールのネット通販2トップの売上は、アリババ1207億元、シェア68.2%、京東401億元(332億元という資料もあり。)シェア22.7%でした。今年はどうなったのでしょうか。早速、見てみましょう。

アリババと京東のメディア発表合戦

2017年11月11日7時46分58秒、京東は売上高が1000億元に達したと発表しました。アリババは少し遅れて、9時00分04秒に1000億を突破しました。なんと京東が先行していたのです。最終発表された売上は、アリババ1682億元、京東は1271億元でした。ネットメディアは「双1000億」を達成した、と見出しを打ったところもあります。確かにかなり接近しているように見えます。昨年までアリババが約70%を占めるという寡占状態から、今年が「アリババ&京東」の2強時代に移行する画期となったのでしょうか。

天猫は1682億元

电商在线より

どうもそうではないようです。ビッグデータを扱う「星途数据」のデータでは、今年の独身の日ネット通販の総売上高は、2539億7000万元となっています。シェアも出ています。アリババ66.23%、京東21.41%、蘇寧易購4.34%、唯品会3.43%、アマゾン1.95%、その他2.64%です。掛け算をすると、アリババは1682億元ですからピッタリです。つまりこれこそ11月11日24時間の売上ということです。すると京東は544億元だったことになります。実際のシェア変動はほとんどなかったのです。
それでは1271億元という数字は何なのでしょうか。なんと、11月1日~11月11日までの累計売上だったのですね ^^;

星途数据の全体データをもう少し見てみましょう。

モバイルからの注文は全体の91.2%です。ほとんどがスマホから、ということですね。海外からの購入者比率も出ています。アリババ5.4%、京東4.9%、蘇寧易購0.6%、唯品会3.7%、アマゾン7.3%となっていて、さすがにアマゾンが一番高くなっているのは興味深い。

商品カテゴリ別に見ると、大型家電類15.2%、携帯電話8.7%、化粧品日用品5.6%、ベビー・マタニティ用品3.6%、生活家電2,8%などとなっています。

越境EC国別シェア

越境ECを国別に見ると日本がトップ

馬雲(ジャック・マー)のインタビュー

アリババ関連のニュースでは11秒で一億元突破、9時間で1000億元突破、新記録突破、などの数字が例年通りにセンセーショナルに伝えられました。こうした狂乱の11月11日、中央電視台財経網の記者が、アリババ創業者、董事局主席・馬雲にインタビューをしています。シェアの動かないことはわかっていたのでしょうか?余裕の受け答えをしています。

「我々は、独身の日セールで大きな利益を上げようとは考えていない。独身の日セールは、消費者に買物の楽しさや希望を与えるものだ。同時に販売者のみなさんにも事業への楽しみを与えたい。我々の持つ技術とともに、レベルアップしていってほしい。」

「我々は、毎年独身の日のためのテクノロジーを進化させてきた。サイト、支払い、金融、物流など、我々が立ち止まったとすれば、3000万人の就業に影響をもたらしたはずだ。」

2017年は人工知能のECコマース大規模使用元年と言う人がいる。これについてどう思うか、という質問には、

「そうは思わない。社会の人口知能に対する理解が相当程度進んだ年こそ、元年となるだろう。確かに人工知能がなければ、金融の安全、信用体系の建設から、偽物商品の排除、知的財産権の保護なども不可能となるだろう。そのため、さらなるテクノロジー開発にため、我々は『達摩院』を設立した。」

2009年の第一回独身の日、アリババの売上は5000万元でした。それが昨年には2400倍になっています。これに対応すべく研究を重ね、「支付宝」「余額宝」「花唄」「芝麻信用」などを生み出して発展させてきた、と強調しているわけです。さらにこの路線を加速すべく、新たに「達摩院」を設立し3年で1000億元を投資する計画です。キャッチコピーは「科学を持って世界を創新する」というものです。その根底にはネット通販を発展させる情熱があった、と言っていいでしょう。

中国ECを盛り上げるアリババとJD京東の「舌戦」

「1271億元」

一方の京東は、騰訊(テンセント)、今日頭条、百度、奇虎360、網易、捜狗とアリババ攻囲網を形成しました。事前の情報発信合戦では、アリババを上回っていたように思います。しかしシェアを詰めることはできませんでした。しかも一見しただけではすぐには比較のできない、まぎわらしい売上高の発表をしています。

これに対して、アリババ集団市場公関委員会の王主席は11月11日、「京東の“数学”はなかなかのものですね。」と余裕の発言をしています。他にも批判する論調がチラホラ見受けられます。勇み足だったのでしょうか。

また京東は、独身の日セールの全注文の85%を当日のうちに発送した、と発表しています。しかしこれも1日24時間の受注分だけではありませんから、割り引いて考えなくてはなりません。

ともあれ、アリババとJD京東の「舌戦」が中国ECそのものを盛り上げてきた、という歴史的経緯もあるように思います。両社ともとんでもない業績を挙げているのは事実。トップ2社の様々な「工夫」はエンターテイメントとして捉えながら、私たち日本企業は粛々と両モールで売上を重ねていけば良いのかな、と思っています。

P.S.
弊社(上海TU)のクライアント様は、双十一(独身の日)ではおおむね良い成績でした!
双十二もこの勢いで頑張っていきたいと思います ^^